菊炭の里

能勢のドングリ 石橋南小学校へ行く!

この度、石橋南小学校の教頭先生とご縁があり、なんと小学校へ出前でドングリのホームステイ事業をさせていただくことになりました!
4年生の2クラスのみなさんへ私達の菊炭や里山のお話しをして、能勢で拾ったドングリの植付まで行います。
各クラスに1時限ずつでちょっとタイトなスケジュールですが、がんばりましょう!


学校へ出前講座なんて初めてのこと。何日も前から念入りに準備をしました。
どんな風にできるか頭の中でシミュレーション。何度も打合せです。

ドングリやたい肥、炭も準備できているか。細かいところまでしっかり確認!

当日の朝は快晴。さあ、準備も怠りなくできています。今日は4人の菊炭の里メンバーでいざ、石橋南小学校へ!

午後一時過ぎに小学校へ到着。授業中ということもあって、校庭は静かなもの。 

早速校長室へ案内していただき、校長先生にご挨拶。「ほう、これが菊炭ですか。」と校長先生、感心のご様子。

この一角を使って出前講座を行います。木の木陰が涼しいくらいの日差しの中、業間の時間になると子ども達が校庭に出てきて、関心のある子ども達がやってきました。

元古さんがドングリのことを説明しています。低学年の子ども達、ドングリに見入ってたのかな?

写真の右手の方が菊炭の里を呼んで下さった教頭先生です。三島先生、素晴らしい機会を下さって本当にありがとうございます!!

菊炭マスク姿の小谷さん、子ども達とどんなことを話してるんでしょう。みんな熱心に聞いてくれています。

さあ、業間も終わり授業の始まりです。4年生の一クラス目のみなさんへの出前講座。担任の梶田先生からご紹介いただきました。みなさん、よろしくお願いします!クラスのみなさんは事前に菊炭について学習してくれていました。鋭い質問が出てくるかもしれません。

まずは小谷さんからクヌギと菊炭のお話しから。朝礼台の上には、後で実際に持って見てもらえたらと、クヌギの原木と菊炭を並べています。事前に学習したことの実践学習のような感じで、みなさんしっかり聞いてくれていました。

実際の大きな炭を手に持って、どんな感じかな?元の木からは信じられないくらい軽くなっているでしょう?

梶田先生もチェック!先生、もしかして音を聞いています??

元古さんからは里山のお話し。
「かつては水害や土砂崩れ等の自然災害を防いでいた里山。人が山から離れてしまったことで、山が育たなくなってしまいました。鹿やイノシシの獣害もその一つ。でも、私たちは自然環境をもう一度作っていくことができる。そのために獣害のない町でドングリを植えて、育った苗を能勢の山へ植えよう!」と力強く話してくれました。
今日のドングリはクヌギのドングリ。苗になって山へ植樹し、その先では山を守る広葉樹となり、また菊炭となって山に循環が生まれるのです。

ドングリの植え方指導は吉水さん。お花を育てるのはお手の物。今日の見本も吉水さんの育てた苗です。「大きい方は1年経った苗だよ。今から植えると来年の春には芽が出てきて、1年半から2年くらい経つと植樹できるようになるから。」

「まず、ポットにたい肥や炭を混ぜた土を入れていこう。炭が入っているから土が黒っぽいですね。炭を入れるのは、空気や水分を保ち、ドングリが育ちやすい土にするためです。

 ドングリの植付も終わり、みなさんからの質問タイム。
 「能勢でつくる炭なのに、なぜ池田炭というんですか?」「炭作りが廃れてきても、作り続ける思いを教えて下さい。」「普通の炭と何が違うのですか?」
炭のことについてたくさんの質問をいただいて、小谷さんが一つ一つ答えていました。みなさん、いい質問をありがとう!

今日の〆はみんなでガッツポーズ!

余談ですが、石橋南小学校は阪急電車箕面線の線路沿いにあります。授業中に10往復以上は電車が通っていました。電車の音は大きい…。

校庭の木々の中にレモンの木がありました。(多分レモンです…)とても大きな木で、まだ青いけれどたくさんのレモンが鈴なりになっています。誰かがずいぶん前に植えて下さったんでしょうね。

さて二クラス目の授業が始まりました。岡河先生の先導で代表からご挨拶!

「みなさん、ドングリのホームステイ事業をよろしくお願いします!」と菊炭の里の嶌会長。

小谷さんからは菊炭のお話し。写真のボードを使って炭を焼く窯の様子から。菊炭の歴史、菊炭が茶道の大切な道具であることや千利休が重用したこと等をみなさんへお伝えしました。

実際に茶道で用いられる菊炭を見てもらいました。「すごくきれいだ。」と感心。

「山には熊も鹿も出てくるけど、この学校には出てこないよね。ここでドングリを育ててくれたら、獣害に合わずに育ってくれる。今日植えるドングリを育てて、6年生になったら能勢の山に植えに来てください。」と元古さんからみなさんへ熱いメッセージ。
ぜひ、6年生になったら能勢の山へ行って一緒に植えましょう。

「ポットに土を入れたら、指でちょっと穴を作ってドングリを寝かすんだよ。みんな見えるかな?」

ドングリは1週間水につけたもの。こうして水につけることによって虫を駆除することができるんです。

普段は大人の参加者が多い菊炭の里の活動ですが、今日は石橋南小学校のみなさんと一緒に活動でき、ワクワクして話も弾みました。

 ドングリを植えたポットはトレイに並べて、水やりです。今はしっかり水をあげて下さいね。

このクラスの授業でも鋭い質問をいただきました!
「木全体で炭に使う部分はどれくらいですか?」「なぜ菊の模様になるんですか?」「木の皮の部分はどうなるんですか?」
他にもたくさんの素敵な質問が。一度炭窯の見学に来てほしいくらい!最後は決めのポーズ!

石橋南小学校の先生方、4年生のみなさん、本当にありがとうございました。今日のドングリは、長い冬を越したころに小さな芽が出てきます。その芽が苗になるまでみなさんの学校で育てて下さい。6年生になった春にはぜひ能勢の山に来てください。一緒にその苗を植えましょう。

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